日本演劇学会分科会 演劇と教育研究会紀要「演劇教育研究」7号 投稿募集のお知らせ
「演劇教育研究」の来る7号について、下記の要領で原稿を募集します。ふるって応募ください。
投稿規定の詳細は、「演劇教育研究」の最新号である6号の巻末、またはこちらをご確認ください。
特集テーマ
言語教育と演劇
冨田博之は『日本演劇教育史』(国土社、1998年)に、「キリスト教宣教師たちのもたらしたもの」という章を設けている。今、日本の演劇教育の歴史を振り返る上で最初に参照されることの多い本書は、明治時代にはすでに、多くのキリスト教系学校に発足した「文学会」が外国語による演劇上演を行なっていたことを教えてくれる。
演劇は長い間、記述された言葉を発話するという作業が基本にあると考えられてきた。たしかにこの作業は読み、書き、話すことを統一的に扱うことができるように見える。そのため、この作業は語学学習のために有効であるように見え、現在まで様々な形で積極的に取り入れられてきた。実際、国語の教科書には長い間戯曲教材が掲載されてきた。また、現在の外国語教科書が複数人の会話の場面を想定したページを含んでいないことなどありえないし、そのページに書かれているのは、たしかに、まるで台本のように見え、それを再現してみることは、演技をすることのように見える。
しかし、そこで行われていることを単純に演劇であると考えることは果たして妥当だろうか。たとえば、授業の枠を超えて、かつての文学会のように公演を行おうとする時には、語学を学ぶこと以外にしなければならない作業が多く発生する。作業の内容によっては、学ぶべき言語に一切触れないまま終わることもありうる。
そうだとすれば、演劇を語学教育に結びつけようとする際には、演劇のどのような要素が、言語を学ぶこと/教えることの何に、どのように関わっているのかを意識しなければならない。そしてそのような試みが実験的なものであればあるほど、演劇を結びつけたことの成果がどのように現れたのかを明示的に説明しなければならない。
『演劇教育研究』第7号のテーマは「言語教育と演劇」とした。語学教育の側からも様々な形で演劇との接点が探られている。積極的に投稿いただきたい。
演劇と教育研究会 代表 中島裕昭
スケジュール
1)執筆申込締切:2017年3月末日
- 氏名
- 所属
- テーマ投稿か自由投稿かの別
- 原稿種別(論文、実践報告、調査報告、または書評の別)
- 原稿タイトル(暫定的なもので構いません。)
をお送りください。
2)投稿締切:2017年5月10日
- 原稿を2部(原本として1部、審査用として1部)
- 投稿票 (こちら 投稿票.docx からダウンロードください)
を、〈「演劇教育研究」原稿在中〉と朱書きの上、
〒184−8501 東京都小金井市貫井北町4−1−1 東京学芸大学 音楽・演劇講座 演劇分野 中島裕昭宛
までご送付ください。
3)刊行予定:2017年8月
掲載決定後、データでの提出をお願いします。
公開について
7号から紀要のインターネット公開を予定しています。 投稿をご希望の方はその旨をあらかじめご了承ください。